<85号 今の学生の本音>

昨日は学生向けの就職イベントを開催していました。

その際に就職先に迷っている学生に
こんな質問をしてみました。

その答えから今の学生の本音らしきものを
みたような気がしたのです。

■例えば、

「中小企業で正社員になる」

「だれもが知っている有名企業の契約社員になる」

「就職しない」

という選択肢があった場合どれを選ぶ?

そう質問してみました。

するとその学生はこう答えました。

「大企業、中小企業といった規模だったり、

社員、契約社員はあまり気にしないです。

要は、仕事内容がアルバイトの延長線上にあるような
仕事はしたくないんです。

例えば飲食店やアパレルショップだと、立場は社員だけど
最初の仕事はアルバイトと同じで、

社員である分だけ縛られているように感じるから。

それならばフリーターの方が嫌になったらすぐ辞めれるし、
実際にフリーターでも最低限の生活はしていけるから。

周りにもフリーターで生活している人がいるんです。」

■この発言から今の学生の働くということに対する本音
らしきものがみえた気がしました。

勿論、すべての学生に当てはまるということでは
ありません。

就職をしない人においても違う理由の人はいると思います。

ただ、私自身もフリーターで生活をしている人達を
数多く知っているのです。

アルバイトを複数掛け持ちしながら生活費を稼いでいます。

働く時間は社員と同じくらいです。

しかし責任や立場というしがらみがないだけ楽そうにみえる。

そういった人達が周りにいて、
その暮らしぶりをみていると

働くことに対して意欲を持っていない学生にとっては、
「それでもいいか」
と思ってしまう気持ちもわからなくはないのです。

■フリーターと正社員の違いというものは、
ある程度社会人経験を積んだ人ならわかります。

しかし長期的視点で人生や物事を捉えられない学生に
してみれば、「今、あるいは数年先」の環境が同じならば

今、わざわざつらい思いをして就職することはない、
そう思ってしまうのでしょう。

それを大人の視点から諭したとしても受け入れにくい
環境が出来てしまっていると思うのです。

どんなに正しい「大人の視点」であっても、

いかに正当な理由がある「大人の視点」であっても、

確実に将来起こりうる予測に基づいたアドバイスである
「大人の視点」であっても、

「今」という延長線上の基準で物事を捉える学生にとっては、

「将来」に希望を持っていない学生にとっては、

「成長」に喜びを見いだせない学生にとっては、

響かないものなのです。

■だからこそ我々大人のすべき事は、

「事実」を話すのではなく、

「未来」を見せることなのだと思います。

我々の背中で「未来」を「魅せる」ことなのだと思います。

そのためにも働く我々がイキイキとした姿をみせていく
ことが求められるのです。

そういった大人の集団こそが
子どもたちの未来を作っていくことになる、

そんな意識でもって日々の生活を過ごしたいものです。

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