<94号 先見性と優位性>

昨日ちょっと嬉しかった事がありました。

いつもの美容院を予約しようと思い
電話をかけました。

すると受付の人が出て、
「何日の何時がいいですか?
・・・大丈夫ですよ!」

と、スムーズに応対してくださいました。
ただ、自分としてはふと疑問に思ったのです。

いつもお願いしている担当の人がいるのですが、
その人でいいかも聞かれていないし、
大丈夫なのかな?と思ったのです。

そのことを聞いてみると、
「担当の○○ですよね?大丈夫ですよ、
神田さま」

とまだ名乗ってもいないのに自分の事を把握していて、
その上で対応してくれていたことがわかったのです。

■理由を聞いてみると何てことはなく、
電話番号が登録されていたからなのです。

ただ、今まで行った美容院でそういったサービスを
受けたことがなかったのでビックリだったのです。

顧客の電話番号を登録しておいて、
スムーズに予約対応をする。

それは、大したことではないのかもしれません。

もしかしたらサービスとは言えないのかも
しれません。

しかし予約をする側からすると余計な手間が
いらず大いにありがたいと思います。

実際に私はちょっと感激しました。

細かい心遣いが出来るお店だな、
という印象を受けるのです。

■これはビジネスの視点で考えてみても
使えるものだと思うのです。

それは、先見性と優位性です。

顧客の電話番号を登録しておいて、
スムーズに予約対応をする。

これは、今は他のお店がやっていないことなので
珍しく思い印象に残ります。

新しいサービスで、顧客の満足感を満たしています。

つまり先見性があるということです。

このサービスで既存顧客は利用を継続していきます。

ただ、他のお店も同じようにこの予約サービスを行えば
印象には残らなくなるでしょう。

そのサービスが標準となるからです。
しかし、一番最初に始めたことに意義があります。

何事においても一番は優位性があります。

その優位性でもってお客様を集めていくことができるのです。

ただ、そこで満足して止まってしまっては
次の発展はありません。

次の新たなサービスを生み出していなければ
ならないのです。

■私が当時、大手飲食チェーン店で働いていた時の話があります。

そのチェーン店は、一番最初に「温かいおしぼりを手渡しする」
というサービスを居酒屋で導入しました。

今までの飲食店は、紙おしぼりが机の上に無造作においてある
だけでした。

「もっとお客様に関わりながらくつろいでいただきたい」
という思いで、

従業員がお客様に温かいおしぼりを
手渡しするサービスを始めたのです。

このサービスを導入した頃は、お店はとても繁盛し、
チェーン店として一気に拡大成長していきました。

しかし、今となってはこのサービスはどの飲食店でも
行っています。

逆に、他の店では、おしぼりの温度を季節によって変えたり、
おしぼりの生地や大きさ、渡す回数も増やしたりしています。

もしかしたら私がいたチェーン店は、
先見性と優位性があったにも関わらず、
そこで満足してしまい、
他のお店に追い抜かれてしまったのかもしれません。


■ビジネスに現状維持はありません。

それは、自社だけの問題ではなく、
競合他社の状況、社会経済の状況によって
絶えず変化してくるからです。

そのため、絶えず進化・成長を続けなければ
ならないのです。

その際に重要なのが、先見性と優位性。

その積み重ねでお客様の信頼を得ていくのだと思うのです。

美容院での気づきからビジネスについて考えたみた一日でした。

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