<103号 セメント塗り作業から学ぶこと~同じ行為であっても目的が違えば、やり方や結果は違ってくる~>

この正月に実家の川の壁面にセメントを塗る
という作業をしました。

実家の横に用水路があるのですが、

その壁面が古くなってきていて、
石と石の間が剥がれ落ち、

土面がむき出しになっているため
セメントを塗って補完しようということになったのです。

面積も広いので、
家族3人で一斉にやろうということになりました。

■ただ、作業を始める際に
私(神田)は、母親から

「セメントを塗るから手伝って」

としか言われていませんでした。

そのため、
「セメントを塗る手伝いをすればいいのね」

としか思っていませんでした。

だからすべての壁面にセメントを塗るにあたり、
とりあえず作業しやすい大きな穴から
セメント作業を始めていました。

■しかし、この作業の依頼者である母には
セメントを塗る大きな目的があったのです。

それは、
「壁面から生えてくる草取りが大変だから
セメントを塗って草が生えてこないように
してほしい」

そういう思いだったのです。

そのため、草が一番よく生えている
壁面の下部分からセメント作業を始めていました。

■ただ、このセメント作業の一番のメイン作業者
である父は、また別の考えでした。

それは、
「壁面が古くなっているから、
崩れたりしないように
しっかりと強固にセメント作業をしよう。

そしてセメントの性質上、
上から作業していくのが一番効率がいい」

そのような考えを持ち、
壁面の上から作業を始めていました。

■それぞれが別々の目的を持って
作業をしていました。

お互いの目的の違いに気づいたのですが、
すでに時遅し。

作業は全然効率的に進みませんでした。

想定の3分の1も進まず、終了することとなったのです。

同じ作業をしていても、
目的が違ったためにやり方が違い、
結果も大きく変わってしまったのです。

よくよく考えると、
作業を始める前に話合っておけばよかっただけ、
ということです。

しかしそれを怠ってしまったため、
このような悲惨な状況になってしまったのです。

■親しい関係である家族であっても
このような食い違いが起こるのです。

まったくの他人である
会社の同僚、仕事仲間ならば

より一層こういった食い違いが
起こりやすいことでしょう。

しかし、自分がわかっているから
相手もわかっているはずである、

という勝手な思い込みで話を進めて
しまうことがあるものです。

「○○をしておいて」

という指示だけでは、
思った通りの成果がでるはずがないのです。

「○○という目的のために、
○○をしておいて」

この指示の出し方が正解なのです。

■あなたは部下に日頃、
どちらの指示の出し方をしていますか?

あなたの上司は日頃、
どちらの指示の出し方をしており、
あなたは目的の確認をしていますか?

どちらが悪い、どちらが出来ていない
と攻めるのは簡単です。

ただ、一番お互いが幸せになるために必要なのは、

「コミュニケーション」

です。

それぞれが声をかけあい、

目的を確認し合うことこそがベストなのです。

そのため、
日頃からお互いが声をかけあう

「コミュニケーション」

を意識し、実践してみてはどうでしょうか?

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