251道 誰もがもつ「心の鍵」 まだまだこの世は「黄金の鍵」に満ちている  

心の鍵

先日も紹介した茨木のり子氏の
詩集の中で、心に響くものがあったので
お伝えしたいと思います。

スポンサーリンク
second




茨木のり子 『鍵』

一つの鍵が 手に入ると

たちまち扉はひらかれる

固く閉された内部の隅々まで

明暗くっきりと見渡せて

人の性格も

謎めいた行動も

物と物との関係も

複雑にからまりあった事件も

なぜ なにゆえ かく在ったか

どうなろうとしていたか

どうなろうとしているか

あっけないほど すとん と胸に落ちる

ちっぽけだが

それなくしてはひらかない黄金の鍵

人がそれを見つけ出し

きれいに解明してみせてくれたとき

ああ と呻く

私も行ったのだその鍵のありかの近くまで

もっと落ちついて ゆっくり佇んでいたら

探し出せたにちがいない

鍵にすれば

出会いを求めて

身をよじっていたのかも知れないのに
木の枝に無造作にぶらさがり

土の奥深くで燐光を発し

虫くいの文献 聞き流した語尾に内包され

海の底で腐蝕せず

渡り鳥の指標になってきらめき

束になって空中を ちゃりりんと飛んでいたり

生きいそぎ 死にいそぐひとびとの群れ

見る人が見たら

この世はまだ

あまたの鍵のひびきあい

ふかぶかとした息づきで

燦然と輝いてみえるだろう

茨木のり子

あなたの「鍵」を見つけよう

いかがでしたでしょうか?
人は誰しも心に「鍵」を持っています。

その「鍵」が見つかったとき、

「勢いよくドアが開かれ
あらゆるものが解放される感覚」

それが容易に想像できませんか?

言葉数は少なくとも、
その情景を頭に浮かび上がらせる

「詩のチカラ」

はとても強力なものだと思います。

茨木のり子氏、恐るべし!

【私の歩む道】言葉のチカラを高めていきたい

私はこうして長い文章を書いているわけですが、
詩ならば一節にて表現できることでしょう。

そう考えると、
たった一言や短い文章にも想いがのる

「言葉のチカラ」

にも感嘆せざるを得ないのです。

このような「言葉のチカラ」は、
私自身これからも追及していきたい
ものなのです。

まさにブログのテーマである

「道を極める」

の一つの題材であると思うのです。

「言葉で想いを伝える道」

まだまだ遠い道ですが、目指すべき道だと心に誓うのです。

スポンサーリンク
second




シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

スポンサーリンク
second