決してブレない強い軸をもて!
先日、世界遺産めぐりの一環で、
「新薬師寺」
を観光しました。
当初は予定していなかった場所だったのですが、
バスを乗り過ごし、
降りた近くにあるから行ってみようと
思って急きょ訪問した場所だったのです。
ただ、実際に行ってみると、
とてもインパクトがあり記憶に残る
ワンシーンになりました。
■この新薬師寺では、薬師如来を中心にし、
その周りを十二神将が取り囲んでいます。
この十二神将がとても
インパクトがあるのです。
その際に、この十二神将立像ができるまで~という
資料映像が放映していました。
その映像は最後このように締めくくられていました。
『この立像達はとても力強く、
見ている我々に何かを訴えかけている
ようにも思えます。
この立像は何と言っているのでしょうか?
あなたは、何を感じますか?』
確かにこの十二神将立像からは
何かを強く訴えかけているように感じます。
そこで少し自分なりに考えてみたのです。
■私が感じたのは、
「強くあれ」
というものでした。
その強さとは、決してフィジカルな強さではありません。
「信念を持つ」
とでもいうのでしょうか。
生きていくうえで心の中に常に持っておかなければならないもの
です。
自分の中心に軸として備えておくべきものです。
それは言い換えると、
「夢」かもしれません。
「信念」かもしれません。
「使命」かもしれません。
「志」かもしれません。
「ヴィジョン」かもしれません。
「ミッション」かもしれません。
「想い」かもしれません。
「誓い」かもしれません。
「信仰」かもしれません。
人それぞれが生きていくうえで、
決して揺るぐことなく持ち続けるべきものを
持っているか?
自分の進むべき道において
指針となるものを見据えているか?
それを持ち、生きていくということが
「強さ」
であるのです。
■それは他の人には簡単に受け入れられない
ものかもしれないです。
ただ、それを自分の心の旗として掲げた以上
何があっても守りきる「強さ」を持て。
周りが何と言おうとも
貫き通すだけの「強さ」を持て。
この十二神将立像は
そう訴えかけているように思えたのです。
■何百年も前から
中心にいる仏像を守り続けてきた神将達が語り掛けてくるのです。
歴史が持つ重みを感じるのです。
長い年月をかけて形成されてきたもの、
それは、
作者の想いか、
込められた願いか、
人々の祈りの積み重ねか、
時の経過に伴い醸成されていく歴史の重みが
特別・特有・独特・特異の力を作り出しているのです。
そこには、理屈を超えた感覚しかありません。
ただそのように感じるのです。
■頭ではなく、
心に訴えかけてくるものを自分なりに言葉にしてみました。
「この感覚」
決して不愉快ではなく、心地よいものです。
これが歴史を感じるということなのでしょう。
時の流れを感じるということなのでしょう。
この大きな流れの中にいる自分という
スタンスで周りを見回すと
今の自分はとても小さなものに思います。
決して卑下しているわけではなく、
長い時間軸でみた場合の自分の存在価値を
前向きに捉えられるということです。
急ぎすぎず、焦りすぎず、
俯瞰して自分の人生をとらえてみます。
何だか心が軽くなったような気がします。
こうした余裕も必要なのだと思えます。
そんなひと時を感じた今回の世界遺産めぐりでした。