273道 国宝「新薬師寺」の「十二神将立像」が訴えかけてくるものとは?

新薬師寺から学ぶ

決してブレない強い軸をもて!

先日、世界遺産めぐりの一環で、

「新薬師寺」

を観光しました。

当初は予定していなかった場所だったのですが、
バスを乗り過ごし、

降りた近くにあるから行ってみようと
思って急きょ訪問した場所だったのです。

ただ、実際に行ってみると、
とてもインパクトがあり記憶に残る
ワンシーンになりました。

■この新薬師寺では、薬師如来を中心にし、
その周りを十二神将が取り囲んでいます。

この十二神将がとても
インパクトがあるのです。

その際に、この十二神将立像ができるまで~という
資料映像が放映していました。

その映像は最後このように締めくくられていました。

『この立像達はとても力強く、
見ている我々に何かを訴えかけている
ようにも思えます。

この立像は何と言っているのでしょうか?

あなたは、何を感じますか?』

確かにこの十二神将立像からは
何かを強く訴えかけているように感じます。

そこで少し自分なりに考えてみたのです。

■私が感じたのは、

「強くあれ」

というものでした。

その強さとは、決してフィジカルな強さではありません。

「信念を持つ」

とでもいうのでしょうか。

生きていくうえで心の中に常に持っておかなければならないもの
です。

自分の中心に軸として備えておくべきものです。

それは言い換えると、

「夢」かもしれません。

「信念」かもしれません。

「使命」かもしれません。

「志」かもしれません。

「ヴィジョン」かもしれません。

「ミッション」かもしれません。

「想い」かもしれません。

「誓い」かもしれません。

「信仰」かもしれません。

人それぞれが生きていくうえで、
決して揺るぐことなく持ち続けるべきものを
持っているか?

自分の進むべき道において
指針となるものを見据えているか?

それを持ち、生きていくということが

「強さ」

であるのです。

■それは他の人には簡単に受け入れられない
ものかもしれないです。

ただ、それを自分の心の旗として掲げた以上
何があっても守りきる「強さ」を持て。

周りが何と言おうとも
貫き通すだけの「強さ」を持て。

この十二神将立像は
そう訴えかけているように思えたのです。

■何百年も前から
中心にいる仏像を守り続けてきた神将達が語り掛けてくるのです。

歴史が持つ重みを感じるのです。

長い年月をかけて形成されてきたもの、

それは、
作者の想いか、
込められた願いか、
人々の祈りの積み重ねか、

時の経過に伴い醸成されていく歴史の重みが
特別・特有・独特・特異の力を作り出しているのです。

そこには、理屈を超えた感覚しかありません。

ただそのように感じるのです。

■頭ではなく、
心に訴えかけてくるものを自分なりに言葉にしてみました。

「この感覚」

決して不愉快ではなく、心地よいものです。

これが歴史を感じるということなのでしょう。

時の流れを感じるということなのでしょう。

この大きな流れの中にいる自分という
スタンスで周りを見回すと

今の自分はとても小さなものに思います。

決して卑下しているわけではなく、
長い時間軸でみた場合の自分の存在価値を
前向きに捉えられるということです。

急ぎすぎず、焦りすぎず、
俯瞰して自分の人生をとらえてみます。

何だか心が軽くなったような気がします。

こうした余裕も必要なのだと思えます。

そんなひと時を感じた今回の世界遺産めぐりでした。

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