308道 最初の一歩を踏み出す前の大前提を確認しよう

松下幸之助氏著の

「道をひらく」

からのご紹介です。

『断を下す』

ひとすじの道をひとすじに、ひたすら歩むということは、
これもまたなかなか容易ではないけれど、

東と西に道がわかれて、それがまた北と南にわかれて、
わかれにわかれた道をさぐりさぐり歩むということは、
これも全く容易ではない。

どうしようか、どちらに進もうか、
あれこれとまどい、思い悩んでも、
とまどい悩むだけではただ立ちすくむだけ。

自分ひとりなら、長い道程、時に立ちすくむことも
よかろうが、たくさんの人があとにつづいて、

たくさんの人がその道に行き悩んでいるとしたら、
わかれた道を前にして、容易でないとグチばかり
こぼしてもいられまい。

進むもよし、とどまるもよし。

要はまず断を下すことである。

みずから断を下すことである。

それが最善の道であるかどうかは、
神ならぬ身、はかり知れないものがあるにしても、
断を下さないことが、自他共に好ましくないことだけは明らかである。

人生を歩む上において、
企業の経営の上において、
そしてまた大きくは国家運営の上において、
それぞれに今一度、断を下すことの尊さを省みてみたい。

■「今後の自分の人生がどうなるのか?」

その答えを知っている者は誰もいないでしょう。

だからどの道を歩んでいけばよいのかは
誰にもわからないということになります。

では、わからないならば咲きに
進めないのでしょうか?

何もすることはできないのでしょうか?

そんなことはないと思います。

わからないからといってその場に
立ち止まっていればいいというものではないのです。

立ち止まるからこそわからないのです。

ならば、進まなければならない。

わからなくても進まなくてはならないのです。

その際に必要なのが、

「決断する」

ということになります。

■まず第一の決断は

「道を探して歩き出すか否か」

という決断になります。

ここがすべての出発点になる決断です。

迷うから止まっておくという選択肢もあります。

だからこそ本当に道を求めて歩き出すのかどうかを
自らの決断によって決めなければならないのです。

■その後の第二の決断が、

「どの方向に歩むのか」

という決断になります。

正しい道は今の時点ではわからないので、
興味の赴くままに歩んでみましょう。

自分の人生に無駄なんてありません。

違うことに気が付いたら、
進む道の方向を変えればよいだけです。

ただそれだけです。

自分が意志をもって決断した道ならば、
決して後悔の念を抱かないことでしょう。

それが他人が決めた道ならば、
不平不満がでてくるものです。

■何においても必要なのは

「自ら断を下す」

ということなのです。

そのためには日ごろから

「決断力」

を鍛える必要があります。

決断するまでの時間、
決断までの思考のフロー、
決断の量と質、

これらを意識して行うことで、
より上質な決断ができるようになります。

これは、毎日の食事のメニューや、
その日の服装など、

あらゆることで訓練できるのです。

大業なことと思わず、
日々の生活でできることから
始めてみませんか?

その積み重ねがきっと

自らの人生の進むべき道を決める決断になるのですから。

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