すべて手間は調味料に変わる
手間をかければかけるだけ美味しくなる
これは何かの料理番組を見ていた際に、
とあるおばあちゃんが話していた言葉です。
何かの料理を作る際に、
とても手間と時間がかかるもの
だったと思います。
そんな時にインタビュアーの人が、
「こんなに手間ひまかけて
大変ではないですか?」
と質問し、
おばあちゃんが答えた内容です。
■この答えを聞いたとき、
私は料理にだけ当てはまるものではないと
思ったのです。
手間とは、
「そのことをするのに費やされる時間や労力」
のことです。
だから仕事や趣味やボランティアでも
家事でも何にでも手間はかかります。
手間をかけたらかけただけ、
よりよいものができる
というのはその通りだと思います。
■ただ、人生は有限であり、
特に仕事においてだと納期があります。
また手間に対する費用が発生します。
その費用対効果を考え、
組織の理論からすると
かけれる手間はおのずと限られてきます。
「もっと手間をかければ、
もっとよいものができる」
とわかっていても、
「そこまで手間をかけることができない」
という理屈があるのです。
■その理屈自体はもっともなものです。
否定はできません。
家庭の料理といった生産性をあまり
気にしなくてよいものだからこそ
こうしたことを言えるのだと思います。
■では、みなさん自身の人生においては
どうでしょうか?
「時間をかけず、費用をかけず、
手間をかけずに、努力をせず、
できるだけ短期間で幸せになりたい」
そう思いますか?
それとも、
「苦労と喜びの両方を体験することで
手間をかければかけるだけ、
より味わい深く充実した人生になる」
そう思いますか?
どちらの考え方で人生を過ごしたいですか?
■どちらにせよ、みなさんの人生です。
お好きな方を選んでもらえれば
いいと思います。
ただ、私個人的には、
後者を選ぼうと思うのです。
決して短期間では幸せというものを
得ることはできないかもしれません。
多くの苦労や苦難にぶち当たることでしょう。
心が乱れる体験をたくさんすることでしょう。
ただ、そういった経験をすることで
ふと自分の人生を振り返った時に、
「充実した人生だなぁ」
このようにしみじみと
歩んできた人生を噛みしめることが
できると思うのです。
時間をかけてじっくりゆっくり
「自分の人生を味わう」
ことができると思うのです。
■決して短期間で何かしらの成果を
求めるやり方では得ることができないものです。
ただ、私は時間をかけて
そうした道を歩んでいこうと思うのです。
それが人生を長い目でみた時の
最もベストな過ごし方だと思うのです。
私自身の、私なりの生き方だと思うのです。