398道 守破離の伝統概念で新たな意味付けをしプロフェッショナルとなる道

日本の伝統武道や芸事の世界では、
非常にこの「守・破・離」を重視します。

守とは、先人が積み重ねてきた型を模倣し、習得すること。

破とは、自分なりの工夫を重ねる努力をすること。

離とは、自分独自の技術を生み出すこと。

つまり、いかに伝統を重んじる武道や芸事であるからといって、
単に伝統を守り伝えようとするだけでは、
結局のところ伝統が守れなくなってしまうということです。

■伝統に学び、根本的な精神を
後世に存続させていくには、

やはり新しい血を加える必要があります。

そうすることで伝統が再生し、
次へと伝わっていく力を持つわけです。

■ただし、やみくもに新しいことを
やればいいのではありません。

まず、古いことに学び、
習得しなければなりません。

それがしっかりとした土台となります。

古くから伝えられたことは
厳選されたことばかりなので、

これをしっかりと学べれば、

過去の人たちが遠回りしてたどり着いた所へ
大きな失敗もせず近道でたどり着ける、

ということが約束されているのです。
こんなありがたいことはありませんよね。

■かといって、それで満足してしまっては、
過去の人たちがたどり着いたところから先へは進めません。

進歩がないわけです。

そこで初めて「破」と「離」が必要になってくるのです。

「温故知新」といいます。

古いものをただ無条件で信じ、実行するのではなく、
それを突き抜けて新しいものを求めていく。

その土台として古いものをしっかりと学ぶのです。

それでこそ新境地が生まれてくるのです。

■そしてこれは我々の過ごす
日常生活においても当てはまることです。

とある人材会社の経営者が、
伸びる若手の特徴について話をしています。

「伸びる若手は、素直に先輩の経験知をしっかり学ぶ
ことができる人です。

八割方の管理職は間違ったことは言いません。

相手の言いたいことの本質を理解し、

『こういうことですよね』

と丁寧にコミュニケーションしながら仕事をする人は成長します。

新入社員や若手は山でいうと一合目か二合目しか知らない。

先輩は七合目、八合目を知っています。

だから先輩や上司の言うことをしっかり聞いて
学ぶことが大切なんです。

一番ダメなのは、自分の間違った仮説をもとに
一合目や二合目をうろうろしている若手ですね。

こういう人は伸びない。

まず五年間はしっかりと型を作ることです。」

■このコメントからわかるように

成長のためには、
先人の知恵を吸収することが大切なのです。

ただし、漫然と他者の言うことを聞くだけでは
十分ではありません。

ポイントは、他者を模倣しながらも

「疑問を持ち、自分で考える」

姿勢です。

他社のアドバイスの本質は何かを考え、
自分の状況に合うように工夫したり、
アレンジするとき、
他者から多くのことを吸収することができます。

優れた人の経験から生み出されたものを
自分の中に取り込み、試行錯誤する中から
自分らしい独創的な仕事が生まれます。

■みなさんは、「守破離」の順番で
日々の仕事や生活をしているでしょうか?

どこかの段階を飛ばしたりしていないでしょうか?

何においても例外はあると思いますが、
日本の伝統を支えてきた歴史あるノウハウです。

きっと今でも何かの参考になるはずです。

是非ともみなさんの日常で活かしてみてください。

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