520道 相手の成長は期待すべきだが、相手の行動は期待すべきではない

日ごろ生活していると、

「もっとこうしてほしい」
「もっとこうすれば良いのに」
「もっとこうなればいいのに」

などなど、
相手に望む事はたくさんあると思います。

それは
「本当に相手の幸せを思ってのこと」もあれば、
「自分が楽になるから」ということもあるし、
「相手の成長が周りへの貢献となること」を思って

ということもあります。

どちらにせよ共通している事は、

「相手の行動を変えようとしている」

ということにあります。

過去と他人は変えられない

カナダの心理学者である
エリック・バーンはこんな格言を残しています。

過去と他人は変えられない。
しかし、いまここから始まる未来と自分は変えられる。

この言葉は知っていても、
いざ自身の日常に起こる人間関係のこととなると、
それを忘れてしまっている人は多いと思います。

なぜならば、

「本当に相手のことを思っている」ことがあり、
「そのほうが世の中全体が良くなる」こともあるし、
「周りの人間関係も良くなることが明白である」

という場合があるからです。

つまり、

「自分の考えが正しい」

という確信を持っているのです。

ただ、それは同時に、

「相手も自分の考えが正しい」

という確信を持っているということも
あるということなのです。

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考え方が変わらないのに、
行動が変わるなんて事はありえない

例えば私の場合、
仕事の面倒をみている部下がいます。

今年の4月で入社3年目になります。

3年目ともなると、仕事も覚え、
ある程度一人で仕事をこなすことができるので、
次の段階の仕事をしてもらいたいものです。

具体的には、

御用聞きの営業から、
しっかりと相手のニーズを聞き
それに応じた提案できる営業マンになってほしい

と思っています。

そういった話をした時、
彼女は頭ではわかってくれていると思います。

「そうですよねー」

とも返事をします。

ただわかっているということと、
それができるかどうかとなると

それはまた別の話であるのです。

なぜなら、この話のすると必ず次に

「でも・・・」

という単語が出てくるのです。

それは、

「今の時間の使い方では難しい」とか、
「今のスキルではできない」とか、
「今の会社の環境ではそれができない」とか、
「今の収入ではできない」とか、
「今の家族がいる状況だと好きなことができない」とか

いろいろとたくさんの事を言います。

こんな言い訳(あ、言い訳って言っちゃった(笑))
がダメだといっているのはありません。

なぜなら今の彼女の考え方や行動は、

今までの彼女の生きてきた
「生き様」そのものであり、

そういった環境で育ってきているので
仕方がないものなのです。

だから
その思考方法はその本人においては

「絶対的に正しいもの」

なのです。

その絶対的に正しい思考方法を変えずに、

行動だけを指示命令で変えることなど
できるはずもないのです。

それなのに、我々はそれに気づかず、
行動についてをフォーカスし

あれやこれやと文句をつけることが
多いのではないでしょうか?

ワクワクする未来を魅せる

とすると我々ができることは
何なのでしょうか?

私(神田)が思うのは、

「相手の行動を変えようとするのではなく、
相手の成長した姿や、望む未来を見せること」

ということです。

相手の望む未来を見せ、
相手のなりたい姿をイメージし

それをお互いに共有し、

その姿になれるという実感をもってもらう
のです。

そうしたワクワクする自身の未来をイメージし
そんな自分になりたいと思って初めて
相手は自ら行動をするものなのです。

なので我々がすべき事は、

「成長という輝かしい未来」

を見せることなのです。

そして
その成長に期待しているということを

「しっかりと伝えてあげること」

なのです。

その後で初めて
具体的にやるべきことを決めていくのです。

自分の時間とエネルギーは限られている

この順番をわかっていない人が
多いのです。

そして、相手が変わらないことにイライラし、
自分の心を疲弊させていくのです。

時間は有限です。

そして私たちが費やせるエネルギーや気力も
限られています。

全くもって無駄なことに注力している
時間も労力もないはずです。

最初にも書きましたが

過去と他人は変えられません。

変えられるのは、
未来と自分なのです。

さて、この話を聞いて、
あなたはこれから何を変えますか?

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