宮本武蔵『五輪書』に
「千日の稽古をもって鍛とし、万日の稽古をもって錬とす」
という言葉があって、
「鍛錬」の語源となっています。
千日、万日と鍛錬をおこなう
■最近、この
「千日の稽古をもって鍛とし、万日の稽古をもって錬とす」
という言葉に出会い、
一気に心惹かれる言葉になりました。
今現在の一番のお気に入りの言葉です。
というのも、今現在の自分の課題の一つに
「時間軸の捉え方」
というものがあるのです。
■「時間軸の捉え方」とは、
例えば何かの結果を出すまでに
このくらいの時間がかかるだろうと思う
時間の長さということです。
私をはじめ、多くの人は、
「かけた労力や時間に比例」して
「成果・結果が出る」と思いがちです。
しかし、現実問題として、
「時間」と「成果」は比例していないことが多いのです。
「成果」が出るまでに
自分が想定するよりも長い「時間」が
かかるものなのです。
それを待てずに、
「頑張ったけど、成果が出なかった。
自分には合っていなかったんだ」
そんな風に思ってしまうのです。
■ただ、それは、本当に適正がなかったのではなく、
かけるべき時間が足りなかっただけかもしれません。
成果が出るまで、信じて継続することが
できなかっただけかもしれません。
そのように成果が出るまで待ち切れずに
諦めてしまう人が多いように思うのです。
「継続こそ力なり」
という言葉はまさにその通りです。
「諦めなければ失敗するということはない」
というのも、時間軸を長くとるからこそ
言えることだと思うのです。
そのように考えている際に、
一番最初の言葉
「千日の稽古をもって鍛とし、万日の稽古をもって錬とす」
に出会ったのです。
鍛錬の語源
■「鍛」は基礎が定着するということで、
「錬」は一つの道として揺るぎなく完成するということです。
「鍛」には千日(約3年)を要し、
「錬」には万日(約30年)を要するということで、
継続的な努力・精進の大切さを説いた言葉なのです。
たかが数か月、1年ほど挑戦しただけでは、
何も生まれるはずがないですよね(笑)
最低でも3年、
さらに目指すならもう30年かかるということを
教えてくれているのです。
これだけかかるならば、
たとえ今ができていないからといって
必要以上に落ち込むことはないですよね。
もっと自分を信じて、
気長に挑戦し続けることができますよね。
そんな素敵な言葉なのです。
■私はかつて高校時代の3年間だけ
柔道をを習っていました。
また大学時代の3年間空手を習っていました。
両方初段なのですが、
「鍛」だけを習得し、
「錬」の域には至っていないということです。
ちょっと悔しいので、
どちからかでももう一度始めてみようかと
思ったものです(笑)
そして何か新しいことに挑戦する際は、
最低3年はかかるということを踏まえたうえで、
計画性はしっかりと持ち、
心では焦りすぎることなく
継続して挑戦し続けていくということを
行っていきたいと思うのです。
そして、それぞれの
「道を極める」
ための努力を行っていきたいのです。
その際の指南書ならぬ、指南語になると思うのです。