<98号 営業力が低下するとき>

先日お客様と話をしている際に、
「採用の仕事をしていると営業力が下がっていく」
という話題になりました。

■採用の仕事のメインは、
興味のある学生を何人自社に採用できるか
ということです。

つまり、いかに上手く学生に自社の
情報を伝えられるか、というこが重要になります。

そこでは

プレゼンの上手さ、
話し方、愛社精神、自身の魅力、
仕事に対する想い、将来像の有無

といったものが求められます。

そのため、上記のようなスキルや
強さは身に付いていきます。

これらは、とても大切なものだと思います。

しかし学生に対する話は、
一方的な情報発信でもあります。

時には質問をする学生もいます。

ただ、会社の商品や方向性に意見を言う
学生はいないでしょう。

つまり、自身の話や考えに対立した考えや、
反対意見を言う人がいないのです。

それが何を意味するか?

自身の営業力が下がってくるということなのです。

■営業を行ったことがある人なら
分かると思いますが、

自社の製品やサービスを一回の商談のみで
販売する、契約を取る

ということは難しいことです。

何度も訪問し、提案し、説明し、
納得してもらい、上長と相談し、
決まっていきます。

つまり相手と折衝するのです。

何度も交渉する必要があります。

その度に新たな資料や根拠、
説明方法や提案目的を考え提示するのです。

そういった事を繰り返していたら、
自然と営業力というものはついてくるでしょう。

こうした努力や実践があって初めて
物やサービスが売れるのです。

採用にはこの折衝がほとんどないのです。

だから元は営業をやっていて、
現在採用担当をしている人は、

話し方からプレゼンの方法まで
パワーが違います。

採用のみを行っている人と比べ、
学生に与える影響力の違いをとても感じます。

■この先ずっと採用の仕事を続けていくのならば、
自分の想いを伝えるスキルだけあればいいのかも
しれません。

ただ、生きていく上で一番必要不可欠なスキルは
恐らく「営業力」だと思います。

だからこそ、誰しも営業力を磨いていく必要があるのです。

通常、人は、今自分に必要なスキルのみで
満足することがあると思います。

そこを
採用だからと言って
その仕事のみに注力することなく、

営業力の低下を感じている
その人の視点がすごいと思うのです。

まっすぐ前だけを見るのではなく、
多面的に物事を見る。

それが周りだけでなく、
自分自身さえも多面的に見ることができるなら、

より多くの発見があることだと思います。

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