354道 じっくり、ゆっくり、時間をかけてつくり上げていく喜びを味わおう

人間は、さまざまな出来事に遭遇し、
それを観察し、判断して、処理していきます。

観察力や判断力というものは
持って生まれたものではなく、
いろいろな経験を重ね、そこから学び、

元気や志気、あるいは理想などを
器の中に入れてつくっていくものなのです。

つまり、経験し、学び、器ができていくことによって、
人間は人間となるわけです。

■そんな人間の器を培ううえで、
経験は非常に重要な要素となります。

経験がなければ何も始まらないとも言えます。

様々なことに挑戦し、砕け散り、
失敗を繰り返す経験によって、
大きな器が形成されるようになるわけです。

■信念についても同様で、
願望をすんなり達成するより、
失敗と苦労を重ねるとより信念が強くなります。

そうすれば達成したときのありがたみも増すのです。

経験を重ねることで

「大きな器の人間」

になるのです。

■今の世の中、時間をかけてじっくりと~
というよりは、

短期間で成果・結果を出す、という
風潮があるように思います。

ビジネスは利益を出していくものである以上、
会社の存続のためにも早く成果を出したい
という思いはあると思います。

だからといって短期的なスパンのみの視点で
判断するのではなく、

長期的なスパンで捉える視点も持つべきです。

中長期計画と短期計画はしっかりとわけて
考えるべきなのです。

■こんな言葉もあります。

結果をすぐ求める。

努力しなければ手に入らないと分かると、すぐあきらめる。

簡単に絶望して極端な行動に走る。

長いスパンで物事を考えたり、他人の気持ちを推し量ったりする余裕が持てなくなっているのだ。

トレーニング雑誌でさえ、最近は

【このトレーニングをすれば1週間で筋肉がつく】

といった短絡的な記事が増えている。

しかし、そんなことはありえない。

プロテインを飲んだからといって、すぐに筋肉が倍になるわけではない。

どんな優秀なトレーナーでも、
「お金には糸目をつけないから、明日までに筋肉をつけてくれ」
と頼まれても絶対に無理だ。

山本ケイイチ

今の人の時間軸の捉え方についての教訓ですよね。

■人の成長も同じです。

特に人間性や人間の器の形成といったものは
確実に時間がかかるものなのです。

焦らずゆっくりとじっくりと
コーヒーを焙煎するかのように
人間のうま味を出していくべきなのです。

そんな魅力的で味のある人間になりたい、
それが私の人生の目標なのです。

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