人間は、さまざまな出来事に遭遇し、
それを観察し、判断して、処理していきます。
観察力や判断力というものは
持って生まれたものではなく、
いろいろな経験を重ね、そこから学び、
元気や志気、あるいは理想などを
器の中に入れてつくっていくものなのです。
つまり、経験し、学び、器ができていくことによって、
人間は人間となるわけです。
■そんな人間の器を培ううえで、
経験は非常に重要な要素となります。
経験がなければ何も始まらないとも言えます。
様々なことに挑戦し、砕け散り、
失敗を繰り返す経験によって、
大きな器が形成されるようになるわけです。
■信念についても同様で、
願望をすんなり達成するより、
失敗と苦労を重ねるとより信念が強くなります。
そうすれば達成したときのありがたみも増すのです。
経験を重ねることで
「大きな器の人間」
になるのです。
■今の世の中、時間をかけてじっくりと~
というよりは、
短期間で成果・結果を出す、という
風潮があるように思います。
ビジネスは利益を出していくものである以上、
会社の存続のためにも早く成果を出したい
という思いはあると思います。
だからといって短期的なスパンのみの視点で
判断するのではなく、
長期的なスパンで捉える視点も持つべきです。
中長期計画と短期計画はしっかりとわけて
考えるべきなのです。
■こんな言葉もあります。
結果をすぐ求める。
努力しなければ手に入らないと分かると、すぐあきらめる。
簡単に絶望して極端な行動に走る。
長いスパンで物事を考えたり、他人の気持ちを推し量ったりする余裕が持てなくなっているのだ。
トレーニング雑誌でさえ、最近は
【このトレーニングをすれば1週間で筋肉がつく】
といった短絡的な記事が増えている。
しかし、そんなことはありえない。
プロテインを飲んだからといって、すぐに筋肉が倍になるわけではない。
どんな優秀なトレーナーでも、
「お金には糸目をつけないから、明日までに筋肉をつけてくれ」
と頼まれても絶対に無理だ。
山本ケイイチ
今の人の時間軸の捉え方についての教訓ですよね。
■人の成長も同じです。
特に人間性や人間の器の形成といったものは
確実に時間がかかるものなのです。
焦らずゆっくりとじっくりと
コーヒーを焙煎するかのように
人間のうま味を出していくべきなのです。
そんな魅力的で味のある人間になりたい、
それが私の人生の目標なのです。