505道 幸せを設計変数として考慮する生き方

先日とあるミニイベントで、
慶応義塾大学の前野隆司先生の
話を聞く機会がありました。

そこでは

「自分らしく働く」

というテーマで、
先生のやってきたことを

話してもらいました。

学問としての体系的幸福学

そこで、先生が今では

「幸福学」

を研究しているということを聞き
ビックリしたものでした。

というのも、
そもそも「幸福学」なんてあるんだ
というのが驚きだったのです。

幸福学の詳細はこちらの本から

幸せのメカニズム 実践・幸福学入門

「幸せになるために~」

という自己啓発的な内容はよく聞きます。

ただ、それを学問として研究し、
理論として確立していることに
感嘆したのです。

前野先生は記事でこう述べています。

人間が行うすべての活動は、
人間の幸せのためにあるべきであるにも関わらず、

これまで「幸せ」が具体的に設計変数として
考慮されてこなかったと考え、この研究・教育を始めました。

この

「幸せを設計変数に入れる」

という言葉がとても印象に残りました。

この「設計変数」を私の語彙で
説明するのが難しいのですが、
ネットではこう説明しています。

質量を最小にするというような設計上の狙いを「目的関数」,
寸法などの変更可能なパラメータを「設計変数」,
満たすべき設計基準などを「制約条件」と呼ぶ。

つまり,制約条件下で目的関数を満たす
最適な設計変数を導出するのが最適化だ。

要は、何かの製品を作る際に、
どういう条件を満たせばよしとされるかを
具体的に数値で表すということです。

なので、先生は、
幸せになるための因子というものを
具体的に確立し、発表しているのです。

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幸せの4つの因子とその主要な構成概念

幸せの心的要因に関するアンケート結果を因子分析して
求めた4つの因子と、因子負荷量が大きかった4つの項目を
記します。

第一因子 「やってみよう!」因子
(自己実現と成長の因子)

・コンピテンス(私は有能である)
・社会の要請(私は社会の要請に応えている)
・個人的成長(私のこれまでの人生は、変化、学習、成長に満ちていた)
・自己実現(今の自分は「本当になりたかった自分」である)

第二因子「ありがとう!」因子
(つながりと感謝の因子)

・人を喜ばせる(人の喜ぶ顔が見たい)
・愛情(私を大切に思ってくれる人たちがいる)
・感謝(私は、人生において感謝することがたくさんある)
・親切(私は日々の生活において、他者に親切にし、手助けをしたいと思っている)

第三因子「なんとかなる!」因子
(まえむきと楽観の因子)

・楽観性(私はものごとが思い通りにいくと思う)
・気持ちの切り替え(私は学校や仕事での失敗や不安な感情をあまり引きずらない)
・積極的な他者関係(私は他者との近しい関係を維持することができる)
・自己受容(自分は人生で多くのことを達成してきた)

第四因子「あなたらしく!」因子
(独立とマイペースの因子)

・社会的比較のなさ(私は自分のすることと他者がすることをあまり比較しない)
・制約の知覚のなさ(私に何ができて何ができないかは外部の生医薬のせいではない)
・自己概念の明確傾向(自分自身についての信念はあまり変化しない)
・最大効果追及のなさ(テレビを見るときはあまり頻繁にチャンネルを切り替えない)

人工知能学会誌より

比較検討するための基準

アカデミックな理論の何が良いかというと、
他人と会話する際の一つの基準になるからです。

たとえば幸せについて話をする際に、

「何をもって幸せとするか」

という定義の部分でまず困ると思います。

人それぞれ違う定義を持っているだろうから
です。

そんな際に、感情論ではなく、

一つの学術的視点があれば
話がしやすいと思います。

だから理論はいいのです。

また私自身大学時代には法律を勉強していた
ということもあり、単に

「この業界では〇〇は□□と言われているから
そうなんですよ!」

と説明されるのはあまり好きではありません。

具体的な理由が知りたいものです。

だから頭でっかちとも思われるのですかね(笑)

けど、理論と実践を両輪で行うからこそ、
信頼されるというのは私の根本に確実にあります。

理由はいいから唱えよう

先生の研究を知っている友人の中には、

落ち込んだ際は、
上記の4因子のテーマを唱えることで
幸せを感じるようにしている人も
いるらしいですよ(笑)

「やってみよう!」
「ありがとう!」
「なんとかなる!」
「あなたらしく!」

を声に出して唱えるのです!

先生自身も「怪しい」って言ってましたが、
それで幸せを感じられるなら
やってみる価値はあると思いますよ。

理論が~と言ってる割には、矛盾したことを
言っている感もありますが、

要は「幸せ」になれるなら何でもいいってのも
あったりします(笑)

世の中のみんなが常に

「私は幸せです!」

そんな風に思えるような
社会になればいいですよね。

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