本日は「基準」についてのお話です。
■基準とは、
「物事を比較・判断する
よりどころとなる一定の標準」
Weblio辞書
とあります。
ここからも分かるように、
基準とは、
「人それぞれが持っているもの」
であるのです。
自分の基準と他人の基準は
違うのです。
それと同時に自分の基準と
会社の基準、社会の基準も
違うのです。
そのため、
私たちは、幼い頃から
自身の基準と社会の基準を
そろえるために様々な教育を受けています。
ひとまず形成された基準は、
その後も維持されていきます。
しかし、自分が持っていない基準を
身につけなければならない際は、
その基準は放っておくと
下がっていくものなのです。
■私(神田)が、
居酒屋チェーン店で店長をしていた頃、
「お店の基準を維持する」
ことにはとても苦労しました。
会社が求めるサービスの基準は
普段の生活では求められないものです。
それをアルバイトの人達に伝え、
実践してもらわなければならないのです。
しっかりと教育すれば、
1か月は教えた通りのサービスを
行ってくれます。
しかしそれ以上たつと
自然と元の状態に戻ってしまいます。
最初は全員で意識しながら
取り組んでいきますが、
慣れてくると、
ふとした拍子にやらなくなることもあります。
それが続いていくと、
やらなくてもいい空気になり、
自然とやらなくなっていくのです。
特に居酒屋の場合、
一人でもやらない人がいると、
他の人にも伝わっていってしまうので、
全員の意識の共有、
行動の把握をしなければならず、
苦労したものです。
■その際からに学んだことがあります。
それは、
「基準は下がるもの」
ということ。
厳密には、
「基準を上げる行動を取らない限り、
基準は下がっていくもの」
ということです。
さらに言い換えるならば、
「現状維持というものは、
ありえない」
ということです。
■今までと同じ行動を取っていたら、
基準は下がっていきます。
何かしらの新たな挑戦や
より上のサービスを目指すための努力に
取り組んでいれば、
基準は上がっていきます。
とはいっても、
すぐに基準があがるわけではなく、
最初は横ばいです。
ここで一見現状維持しているように
みえます。
しかし上を目指した結果、
現状維持ということが起こるのであって、
今までと同じ行動をしていれば、
現状維持できるというものではないのです。
何があっても変わらない基準で動き続ける
ことはとても難しいです。
忙しさや周りの状況、
自身のコンディションによって
容易に基準は下がります。
「今日は忙しいから、
これくらいやらなくてもいいかな」
「繁忙期だから
いつもより完成度が低くなっても
しょうがない」
「体調が悪いし、
気分がすぐれないから
手を抜いてしまおう」
ここから基準が下がっていくものなのです。
自分自身が意識していなくても自然と下がっていくのです。
その繰り返しで基準は下がっていくのです。
■そこで、
基準を維持するために必要なことは、
「確認」と「習慣」です。
日頃からあるべき基準について
確認しなければならないのです。
自他共に求めている基準にあった
行動をしているか確認しなければ
ならないのです。
そしてそれを習慣になるまで
やり続けなければなりません。
意識のみで続けることは、
難しい。
だからこそ習慣になるまで
繰り返し続け、
自然と出来るようになる必要があります。
そして習慣になった後も
定期的に確認するのです。
■そこまでしなければならないの?
そう思う人もいるかもしれません。
しかし「基準」とは、
結果につながる大前提です。
すべての出発点になるのです。
それを意識すること、
実践することこそが、
望む結果を出すための
必要条件だと思うのです。