私がキャリアカウンセリング
の勉強をしている際に、
「いいカウンセラーになるためには、
沢山の心の目を持ちない」
とアドバイスをもらったことがあります。
■この「心の目」とは
簡単にいうと「感性」「捉え方」
ということです。
ネットで意味を調べると、
「物事の真実の姿をはっきりと見分ける鋭い心の働きを、
目に見立てた言葉」
出典:日本語表現インフォ
など出てくるのですが、先生がイメージしていた言葉
だと思います。
■この話を聞いたとき、なるほどと思ったものです。
人の心は見ることができず、
また人によって様々な心を持っています。
それらを自分の「心の目」で見るのではなく、
相手の「心の目」を感じながら対応していくことが
望ましいのです。
このようにそれぞれの「心」を
しっかりと感じとれるようにならなければ
相手の感じていることや考えを
捉えることはできないのです。
だからこそ、「心の目」を
自分のもの以外にも沢山持っておくことが必要なのです。
もし自分の中に「心の目」が100個あれば、
100個分相手の世界観を感じることができるのですから。
■人気のあるカウンセラーやコーチは、
みんな「心の目」を沢山持っているのです。
相手が悩んでいることや、望んでいることを
感じ取れるチカラが強いのです。
自分の見えている世界だけでなく、
相手が見えている世界を共有できるのです。
さらに、見えているだけではなくて、
自分とは違う世界観を受入れることもできるのです。
■では、どうすれば「心の目」を沢山持つことができるのか?
私が思う大事なポイントは2つあります。
1.自分の軸を強化すること
2.相手が言いたいことを深く観察すること
まず、大事なポイントは
「自分の心」
の特徴を理解することです。
専門用語でいうと「自己理解」になるでしょうか。
いいカウンセラーやコーチ、コンサルタントに
なるためには対人支援スキルを学ぶことも重要なのです。
ただ前提として自分のことをしっかりと理解し、
自分のことが好きである必要があります。
この力が弱いと、相手の意見や価値観を
無意識のうちに否定しまうのです。
しっかりと寄り添って聴いているつもりが、
自分の価値観をおしつけたり
自分が優位な立場になるように
持っていってしまうのです。
これは人間が持っている自然な防御反応なのです。
だから、しっかりと「自分の軸」を形成して、
他人の意見や価値観も余裕で受け入れる
ことができるようになる必要があるのです。
■2つ目は、
相手が言いたいことを深く観察することです。
「相手が一番伝えたいことは何だろう?」
ここわからなければ支援もできません。
「会社を転職しようと思っているんです」
という言葉を発していたとしても、
上司とのコミュニケーション不足が問題だった
ということもあったりします。
相手が発する言葉の奥底に隠れている
本当の気持ちというものをしっかりと
読み取っていなければならないのです。
■こうした積み重ねで少しずつ
「心の目」を増やしていくことができるのです。
これは、決してカウンセラーだけに必要なスキルではなく、
人間関係を豊かにしたい人全員が身につけておいて
損はないスキルだと思うのです。
相手を受け入れる準備をしているから、自分も受け入れられるのだと思うのです。