<38号 真の共感とは>

先日、「対人支援者のための共感的コミュニケーション」
というイベントに参加してきました。

その案内文を紹介します。

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(ここから)

NVCのエンパシーカードを使って、「共感」を体感しながら、
「誰かの大切にしていることを大切にする」

畳の上でゆっくりしながら、しばし、共感すること、
共感されることを感じてみませんか?
NVC: Non-Violent Communicationは、
マーシャル・ローゼンバーグ氏が体系化したコミュニケーション法で、
対話により対立を尊重へと変化させていく方法です。

(ここまで)
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■この案内文を読んだだけでは、何をするのだろう?
ということが全く想像できませんでした。

ただ実際に体験してみて初めて「共感する」ということが少し
分かった気がしました。
実際のワークを簡単に説明します。

まず、3人一組になって、一人の話者が「最近感情が揺れ動いたこと」
というテーマで話をします。

ここでは嬉しかったことや楽しかったことでもいいし、
イライラしたこと、悲しかったことでも大丈夫です。

その後、二人の聞き役が、話者の話を聞いてどういう「感情」だったのか
を想像しながら当てはまると思ったものをカードで並べていきます。

話者はその中から一番自分の感情に近いと思う上位3つを選びます。

この際に、話者の感情と聞き役が思う感情の違いがわかってきます。
その後、なぜその「感情」が満たされたのか、もしくは
満たされなかったのかということを聞き役が想像しながら
カードを置いていきます。

その中から話者が当てはまるものを選んでいきます。

そうすると、感情の裏側にあるその人が大切にしている
「ニーズ」がわかってくるのです。
■例えば、
BBQをやって「楽しかった」ということを話したとします。

その「楽しかった」という感情が満たされたのは、
「人とのつながり」というニーズが満たされたから
ということがわかったりします。

しかし同じ「楽しかった」という感情でも
「人とのつながり」というニーズが満たされたから、というのは
人によって違います。

ある人は「自己表現できた」というニーズかもしれないし、
ある人は「自主性が発揮できた」かもしれないし、
ある人は「自分の企画が認められた」というものかもしれないです。

つまり同じ「楽しかった」という感情でも、
なぜ楽しかったのかということをつきつめていくと、
その奥にはもっと多くの理由があるのです。

■このワークをやるうちに話者本人も、自分にはこのような
ニーズがあったのか、と気づくことができます。

一人では気づきにくい感情の奥にあるニーズを、

他人が共感してくれたからこそ見つけることができるのです。

一方聞き役は共感するということを感じるのです。

自分がこう思うのではないかと思うことも、

相手によっては違うように感じていることがあるのです。
まさに、共感すること、共感されることによる
コミュニケーションが成立していくのです。

そこには不思議なつながりを感じます。

心の底から共有してもらえている、ということを感じるのです。

■このワークを通じて、相手のことを思っている「つもり」に
なっていることを改めて感じました。

「あなたの楽しさやつらさはわかりますよ」、と言う事が
どれだけ浅かったのかということを感じます。

本当の意味での「共感」ということを頭で理解するのではなく、
心で感じることができたのです。

「共に感じる」という言葉の意味の通り、感じるのです。
共感すること、共感されることで、心の奥底からわかってもらえる
感覚というものを感じた一日でした。

まだ初めての体験だったので、詳しくはわからないことがあります。

繰り返し訓練することで、この感覚をより多くの人にもわかってもらいたいと思うものです。

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