479道 想いの差から生じる祖語はいかにして解消できるのか?

チームやコミュニティでプロジェクトを
進める時、その運営には苦労するものです。

たとえ同じ目標に向かって取り組んでいても
複数の人で取り組む以上、

そのやる気度合いには個人差があり、
人によって達成への想いの熱量には
差が出てくるものです。

会社の経営者と社員もそうかもしれません。

また、チームで行うプロジェクトの場合、
まずその発案者と協力者では
想いに差が出てくるものです。

発案者は、そのプロジェクトをひらめいた人であり
プロジェクトにかける想いの度合いは違うと思います。

またプロジェクト当初では、
発案者の頭にしかゴールの絵が
描けておらず、

協力者はゴールがあまりよくわかっていない、
もしくは現実可能性を感じていない

ということがよくあります。

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会社の文化・風土・価値観

逆に同じ会社の人間だけの仕事ならば
やりやすいかもしれません。

同じ文化で、同じ価値観を持ち、
仕事の進め方にも共通点が
あるだろうからです。

ただ、これが会社を超えた
プロジェクトの場合、
そうはいきません。

お互いの仕事の進め方など
わかるはずもありません。

自分のやり方が基本でありすべてであり、

それに合わない人は
なかなか受け入れられないものです。

自分なら、この資料の作成に
3日あれば十分だが、

他のメンバーだと5日間かかる

というのでもスピード感が違い、
イライラするかもしれません。

ただ、それが互いの会社の成果であり、
利益であり、

やらなければならないことならば、
きっと不満を抱えながらも進んでいくでしょう。

利益を追求しないコミュニティ運営の場合

では、これが、利益を求めない
社会貢献やボランティアや一つのコミュニティ
の場合はどうでしょう?

発案者が想いを発し、
それに共感してくれた人が
集まってきます。

そうしてチームができ、
みなで取り組んでいきます。

想いに共感してくれる人たちの集まりなので、
企画前にはとても盛り上がります。

それぞれの想いを語り合い、
ワクワクが止まらないものです。

ただ、それを実際にカタチにしようと
進めていくと、なかなかうまくいかないものです。

それは単純に、MTGの時間が合わないということから、
イベントの内容についてもそれぞれの意見があり、
本業の仕事が忙しく参加度合が低くなったり、
実施の規模を小さくしようという話がでたり、
本当にできるのかが不安になったり、

さまざまです。

チーム全員の合意を得ることさえ
難しいものです。

そうして調整が折り合わず、
開催が延期され、延期され、頓挫していく
ということはよくあるのではないでしょうか?

想いはあるのに、
それをまとめることができず
カタチにできず、

実際の世には出ていかないのです。

もどかしいですよね。

発案者は想いはある。

けど、一人だと成し遂げることができない。

だから仲間を集める。

仲間も賛同してくれるが、
みなの意見が一致するわけではない。

意見の調整を図るも、
なかなか合意する案がでない。

結論は先送り。

それが続き、結局うやむやに。。。

悔しいものです。

では、ここには何が足りないのでしょうか?

リーダーシップ

色々と要因はあると思うのですが、
今回は一つ、

「リーダーシップ」

について考えたみたいと思います。

リーダーシップの定義に深入りすると
迷走するのがわかっているので、
ここでは簡単に述べておきます。

ジョン・P・コッターによれば、

リーダーシップとは、
「変革に対処することである」
とあります。

よりわかりやすくするために、
マネジメントについても触れておくと

マネジメントとは、
「複雑性に対処することである」
とあります。

『第2版リーダーシップ論』ダイヤモンド社より

つまり、
リーダーが変革に対処するためには、
変革の方向性を決め、ビジョンを生み、
その達成に向けて人々を動機づけ、鼓舞していかなければ
ならないのです。

一方、マネジメントとは、
マネージャーが規模が大きくなった組織の複雑さに
対処するためには、きちんと計画と予算を立て、
それを実行する組織づくりと人員配置を
しなければならないということです。

ここで、リーダーが変革に向けて人々を鼓舞する際に、
権限や役職だけをやたら振りかざしていたら
どうでしょうか?

それが会社内ならば通ずるかもしれませんね。

ただ会社限定で自分の権限が及ぶ直属の部下だけにしか
影響を与えることができないです。

それが特にプロジェクト体制の場合は、
プロジェクトメンバーは自分の部門外なので、

権限だけのリーダーシップでは限界があります。

だからこそ

「権限のないリーダーシップ」

が必要になるのです。

「権限のないリーダーシップ」

権限のないリーダーシップとは、
変革を進める必要性に気が付いた人が自発的に進めていくものであり、
企業でも、地域でも、面識のない者同士の間でも発揮されるものです。

その際に必要なのが、

「配慮」

です。

多様な参加者が存在するプロジェクト、
もしくはコミュニティでは、
参加者同士のコミュニケーションが大切になります。

事務局のように熱心に活動する人もいれば、
月に1回、週に1回程度の人もいます。
こうした参加の程度や温度差に気を配り、

コミュニケーションに配慮することが
必要なのです。

新しく参加してくれる人や、
参加の数が少ない人に配慮した場づくりを
行うリーダーシップが重要になるのです。

リーダーシップの種類

そう考えると、
本当にコミュニティをしっかりと運営するためには、
リーダーシップには2種類必要になってきます。

先頭にたってビジョンを発する

「変革主導リーダー」

と、

様々な価値観を持つ人達の対話を促し、
変革を側面から支援する

「対話促進リーダー」

が連携してリーダーシップを発揮し、
まとめあげていくことが重要なのです。

自分にできないことを知っておく

すべてを自分でやる必要なありません。

むしろ一人でできることなんて
たかが知れています。

だからこそ仲間がいるのです。

重要なのは、
自分がどのタイプなのかを知っておくことです。

そして自分ができないことを
仲間が補ってくれているという

「感謝の気持ち」

を忘れないことです。

そして役割分担しながら、
コミュニティを運営していけばいいのです。

せっかく同じ想いをもった集まりなのです。

想いをカタチにし、
世に出し貢献すべきだと思うのです。

そのためには、考え方を変えないといけないことがあるかもしれません。

その基本にあるべきものは

「感謝」と「コミュニケーション」

です。

今うまくいっていない人は、何か思い当たることありませんか?

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