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24時間テレビから考える
24時間テレビをみているときでした。
ガンで母親を亡くした女子中学生が
「かわいそうって言わないでほしい」
と言っていました。
「母親を5歳に亡くした私は他から見ると
かわいそうかもしれないけれど、
私からするとそんなことはないです。
お父さんもいるし、今が幸せです」
その言葉を聞いて、
「かわいそう」
という言葉について考えるのです。
かわいそうは誰のための言葉?
両親を早く亡くした。
四肢に障害がある。
悲劇がおそっている。
そんな人を見ると
他人である我々はすぐに
「あの人は、あんな境遇でかわいそう」
と思ってしまいがちです。
他人を
気にしてあげる、
いたわってあげる
という気持ちは大切だと思うのですが、
個人的には、
「自分がその環境にないからこそ
そういう言葉が言える」
ように思うのです。
あくまで自分とは別で、
自分には関係ないところで、
「そんな状況のあなたはかわいそうだね」
というのは何か違うと思うのです。
他人の世界は決してわかるものではない
そういう本人たちからすると
もしかしたら不幸ではない状況かもしれません。
気持ちのありようでは
そんなにつらい環境ではないかもしれません。
どんな状況であれ、
どんな境遇であれ、
どんな環境であれ、
それをどう感じ、どう受け止めているかは
その本人にしかわからないことであって
その状況にいない我々には
分かりえないものなのです。
だから、自分だったらこう思うという
「自分目線での感想を述べること」
が、本当に
「相手を慰めることになるのか」
ということは
ちょっと考えたほうがいいと思うのです。
言葉の影響力
それを考えた上で使うのであれば
何も問題はないのですが、
知らないままに使う言葉で
相手を傷つけてしまっているかもしれない
としたら
それほどお互いにとって残念なことは
ないですよね。
何気ない一言が相手に与える影響を考えると
言葉の使い方って本当に難しいと
改めて思うのです。