先日、キャリアに関するイベントに
参加した際に、講師の人が述べた言葉で
すごく印象に残っているものがあります。
それが、
「曖昧であることへの耐性」
を持つことが大切である、
という言葉でした。
■一見すると何を言っているのか
わかりずらい言葉だと思います。
けど人の心の状態をうまく言い表している
言葉だとも思うのです。
我々の心の中は、
日々様々な感情が渦巻いています。
目標に向かって気持ちも行動も
一直線な人もいれば、
夢や目標を追い求めて
四苦八苦している人もいれば、
夢を持つ必要があるの?
と否定的で心を閉ざしている人もいれば、
将来どうしたらいいのかわからず
モヤモヤしている人もいるでしょう。
日々の仕事に精一杯で
何も考えることができない人もいるでしょう。
何とかしたいが、
具体的にはなにもできておらず
自己嫌悪に陥っている人もいるかもしれません。
こんな風に、自分の心の中が
「はっきりとわかっている」
「具体的かつ明確なものがある」
という人は少ないのです。
実は我々の心の中には、
さまざまな気持ちや感情が
入り乱れているものなのです。
■では、そのような
「曖昧な状態である」
ということは駄目なことなのでしょうか?
受け入れられないことなのでしょうか?
否定されることなのでしょうか?
■「そんな状態でもいいんです」
というのが今の私の答えです。
曖昧であることを認めてあげてください。
その状態を受け入れていいのです。
そんな自分を許してあげてください。
そうするとふっと心が軽くならないですか?
そんな心の在り方でもいいということがわかれば
何かしらの変化があると思うのです。
少なくとも私はありました。
今の自分の心の状態を
言葉にしてくれ、
さらにその状態を受け入れ、
いつか芽となり花となる時を待つ
ということを感じさせてくれるのです。
■作家の村上春樹氏がテレビでこのような
発言をしていました。
「影と生きることが重要なんです」
これも同じように
人の心の状態について述べています。
光り輝く心だけが人間の心なのではなく、
影になる部分もあるということを
教えてくれているのです。
その暗い影となる部分も
誰にでもあるものなのだということを
伝えてくれているのです。
■この世の多くは、
「YES」か「NO」かで
答えるべきであるという風潮が
あるように思います。
はっきりと「白」か「黒」かで
なければならないように思います。
けど、どっちつかずの状況
ということも「あり」で、
正直それはどっちつかずなので
モヤモヤしたり悶々とする状態では
あるのですが、
それを「よし」とする
気概を持つのです。
■そんなはっきりとしない
曖昧な状況であることを
受け入れることを受け入れてみませんか?
そんなあるがままの心の状態を
続けてみましょう。
きっと物事の捉え方が変わってくるはずです。
そして自分の生き方、人生においても
感じるものが変わってくるはずですから。