407道 曖昧であることへの耐性

先日、キャリアに関するイベントに
参加した際に、講師の人が述べた言葉で
すごく印象に残っているものがあります。

それが、

「曖昧であることへの耐性」

を持つことが大切である、

という言葉でした。

■一見すると何を言っているのか
わかりずらい言葉だと思います。

けど人の心の状態をうまく言い表している
言葉だとも思うのです。

我々の心の中は、
日々様々な感情が渦巻いています。

目標に向かって気持ちも行動も
一直線な人もいれば、

夢や目標を追い求めて
四苦八苦している人もいれば、

夢を持つ必要があるの?
と否定的で心を閉ざしている人もいれば、

将来どうしたらいいのかわからず
モヤモヤしている人もいるでしょう。

日々の仕事に精一杯で
何も考えることができない人もいるでしょう。

何とかしたいが、
具体的にはなにもできておらず
自己嫌悪に陥っている人もいるかもしれません。

こんな風に、自分の心の中が

「はっきりとわかっている」

「具体的かつ明確なものがある」
という人は少ないのです。

実は我々の心の中には、
さまざまな気持ちや感情が
入り乱れているものなのです。

■では、そのような

「曖昧な状態である」

ということは駄目なことなのでしょうか?

受け入れられないことなのでしょうか?

否定されることなのでしょうか?

■「そんな状態でもいいんです」

というのが今の私の答えです。

曖昧であることを認めてあげてください。

その状態を受け入れていいのです。

そんな自分を許してあげてください。

そうするとふっと心が軽くならないですか?

そんな心の在り方でもいいということがわかれば
何かしらの変化があると思うのです。

少なくとも私はありました。

今の自分の心の状態を
言葉にしてくれ、

さらにその状態を受け入れ、

いつか芽となり花となる時を待つ
ということを感じさせてくれるのです。

■作家の村上春樹氏がテレビでこのような
発言をしていました。

「影と生きることが重要なんです」

これも同じように
人の心の状態について述べています。

光り輝く心だけが人間の心なのではなく、
影になる部分もあるということを
教えてくれているのです。

その暗い影となる部分も
誰にでもあるものなのだということを
伝えてくれているのです。

■この世の多くは、

「YES」か「NO」かで

答えるべきであるという風潮が
あるように思います。

はっきりと「白」か「黒」かで
なければならないように思います。

けど、どっちつかずの状況
ということも「あり」で、

正直それはどっちつかずなので
モヤモヤしたり悶々とする状態では
あるのですが、

それを「よし」とする
気概を持つのです。

■そんなはっきりとしない
曖昧な状況であることを
受け入れることを受け入れてみませんか?

そんなあるがままの心の状態を
続けてみましょう。

きっと物事の捉え方が変わってくるはずです。

そして自分の生き方、人生においても
感じるものが変わってくるはずですから。

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